世界遺産「相倉合掌造集落」での「軸の探求」と「場の力」

2021.01.10

世界遺産「相倉合掌造集落」での「軸の探求」と「場の力」

今回は、変革リーダーにとって不可欠な「軸の探求」と「場の力」の活用について、2020年12月に富山県五箇山で実施したプログラム「戦略人事マネジャー塾」を題材にご紹介します。

戦略人事としての軸を磨く

今年で4期目となる「戦略人事マネジャー塾」は、弊社CPOの八木を塾長に、毎回お招きする人事の領域に関連したプロフェッショナルとそこに集う仲間(塾生)相互の対話を通して、戦略人事を磨き上げることを目的に実施してきましたが、今期からは更に、自らが「変革を起こしていく人材」になるという新たな目的を加えて実施しております。

変革リーダーとして変容していく上では、自分の「軸」を作ることが非常に大切な要素です。「軸」とは、すなわち自分が大切にしている価値観であり、揺るがない自分のこだわりであり、意志の力の源泉、どんな時も必ず実践し続けることができる強さを持っています。軸の探求には「圧倒的な刺激」と「深い内省」が必要で、そのためには「効率を求めないたっぷりとした豊かな時間」と「圧倒される大自然のパワーを借りて自分に向き合いやすくできる場」、そして、「家族のように相手の成長を思って磨き合う関係性」が大事な要素となります。当初は厳寒期のモンゴルでの実施を検討していましたが、COVID‐19の影響(※)により渡航が難しくなったことで、新たな場を探求しいくつかの候補を検討した結果、今回は富山県の五箇山での開催を決定しました。
※通常プログラムはオンライン対応になっております。今回は、十全の感染症対策の上で実施しております。

変えていくものと残していくもの

どの日本企業も今や大きな変革の時を迎えていますが、全ての企業がGoogleやAmazonになれる訳ではありませんし、なる必要もありません。自分たちがここまでやってきた強みや良さをしっかりと把握し、それを活かしながら、変化に適応し対応し、時には変化を起こす側にまわることこそが重要です。

五箇山は、合掌造りで有名な隣接する白川郷と共に、「相倉合掌造集落」として世界文化遺産として登録されています。集落内では、いまなお人々が生活を営んでおり、人が住み続けている村落で世界遺産になったのは世界でも3件目と非常に珍しい存在でもあります。

企業の持続的な成長を担う人たちが、この五箇山のように、遺産として無理矢理保存するのではなく、生活の場として良いと思って残してきた(住み続けてきた)ことが、結果として世界遺産として評価されたという事実、そこを自分ごととして向き合わって欲しいと考えました。

オンラインとリアルの良いところを活用する

Web での会話で物事が進んでいく、それは勿論大事ですし、大きな利点があります。戦略人事マネジャー塾でも通常のセッションはオンラインで実施していますが、一方で、やはりリアルに触れてその現場で感じるからこそ得られる効果には計り知れないものがあります。

1つ目は、五感を刺激することです。キンとした寒さや風、どこか懐かしさを感じさせる土の匂いだったり、合掌造りの構造が生み出す空間の奥行きだったりを、存分に五感を使って感じることで人間の感覚は研ぎ澄まされていきます。2つ目は、非日常感。自然の中に人間があって生かされている、自然との一体感の中でその環境に住んでいるという感覚は、オンラインや都市では決して体感できないものです。

非日常の場で感覚が研ぎ澄まされていくことで、普段の多忙な生活の中で見失いがちな個人としての軸とストレートに向き合うことができます。会議室の中でも自分の良さや強さ、または会社の良さや強さを炙り出すことはできるかもしれませんが、こうした場に身を置くことによってより素直に本質的に至ることができます。今回のプログラムでも、忘れていた大事な感覚を思い出したという声はありました。

1人になり自然と向き合う時間や、紙漉きの体験、夜には、囲炉裏を囲んで話し合う時間も。

 

軸を言語化する

最終日には、村落を見渡せる高台にて、それぞれに過去からの自己の軸を見つめ直し、自らのリーダーとしての宣言を行い、本セッションを終了しました。
本プログラムでは引き続き、3月の最終回で自社の変革プランを発表するところまで伴走していきます。


戦略人事マネジャー塾

「強くて良い企業」をつくる人事リーダーの在り方とは
「ヒト」という計り知れない可能性を持つ経営資源を最大化させること、つまり、「社員が最高のパフォーマンスを発揮できるように、やる気を引き出し、組織を整えること」が人事の本来の役割です。制度やルールを作り、運用することは、その手段の一つに過ぎません。人事は「人で勝つ」経営のためのキーファクターであり、それこそが私がキャリアを通じて一貫して実践してきたこと。もし「たまたま人事に配属されたから」というスタンスで取り組んできた方がいるのなら、「人で勝つ」ための人事を追求していただきたいのです。


【ICMG Groupについて】

ICMG Groupは、創業20年以上に渡り、東京、シンガポール、バンガロール、サンフランシスコ、上海、ストックホルムをベースに、日本大企業のトップマネジメントへのコンサルティングサービス、ベンチャーキャピタル、CVC、デジタル、プロダクトデザイン、リーダーシッププログラム、再生可能エネルギー、脱炭素事業をグローバルで提供しています。また、東京電力・中部電力と再生可能エネルギーや次世代インフラへの投資を行うジョイントベンチャーをシンガポールに設立しており、国連UNDPとは、SDGsイノベーションに関するパートナーシップを締結しています。ベンチャーキャピタルでは、Sequoia CapitalやGoogle、Tiger Global Management等のグローバルトップVCとシンガポール、インド、東南アジアで共同投資を行っております。また、日本大企業の経営層の持つパーパス、ヴィジョンをデジタルの力に繋げ、社会のイノベーションを加速する株式会社ICMG Digitalを2023年にローンチし、2024年には、元Microsoft米国本社のDirector of Product Design and Research, Frontline Studios GMであったAna Arriola-Kanadaと日本企業のプロダクトデザインを実行するICMG Nextをローンチしています。これらの多様な価値を創出してきたICMG Groupのコアバリューは、常に企業、組織の見えざる価値を可視化し、将来像(パーパス)を描き、その価値創造を実現させてきた知的資本経営(Intellectual Capital Management)にあります。

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