インドBtoB Eコマース,Apnaklubのビジネスモデル

2022.12.16

インドBtoB Eコマース,Apnaklubのビジネスモデル

「共創の会ランチセッション」は、Future Center Tokyo に参画しているトップマネジメントやリーダーの皆さんがランチタイムに集い、各社の取組みや、社会的に関⼼度の⾼いトピックについてプレゼンテーションをいただき、意⾒交換をする機会です。

今回は、 世界最大のベンチャーキャピタルSequoia CapitalやTiger Globalが出資するインドのBtoB EコマースであるApnaklub 代表 Shruti Shrutiさんと、Growth Manager Harshitさんをお迎えし、今急成長しているApnaklubのビジネスの概要とマーケットの課題、そして今後の展望についてお話いただきました。

 

マーケットの現状

従業員規模が10人に満たない民間企業を、インド独特の言い回しでアンオーガナイズと表現しますが、そうしたアンオーガナイズ企業がいる、日用消費財BtoBマーケットプレイスにおけるターゲット市場は現在 400億USドルと見込んでいます。

アンオーガナイズ企業の中でも、キラナショップと呼ばれる家族経営の零細な小売店が、この市場の大部分を占めており、国内の日用消費財の9割がこのキラナショップで流通しています。しかし多くのトレーダーが何重にも関わるため、サプライチェーンが複雑となり、取引の安全性や透明性に欠け、品質や価格にも一貫性がないという課題があります。

また、実際に消費者の手元まで届けてくれる宅配サービスが不足しているという、ラストワンマイルの問題や、マルチブランドのSKUを販売してくれる小売店が非常に少ないといった課題も残されています。

Apnaklubは、これらの課題を解決すべく、ブランドと小売店を結ぶ包括的なサプライチェーンをサービスとして提供するプラットフォームを構築しています。

 

プロダクトの特長

Apnaklub の物流プラットフォームは、BtoBのEコマースとして、現在300ほどのブランドや、多くのサプライヤーの商品を抱えており、1,000万超あるキラナショップに直接または代理店を通じて展開しています。

サプライチェーン全体を内製化しているため、配送コストや顧客獲得コストを、マーケットの中でも最安値で提供できており、購入側の小売業者のマージン向上をサポートしています。そして、このように事業利益が上がることで、50%以上の小売業者から「QOLが向上した」というアンケート回答を得ており、個人の人生の向上にも役立っていると考えています。

また、新興ブランドのSKUも急速に増加しており、商品の多角化が進んでいる中で、豊富なデータを収集し、需要分析などのデータアナリティクスサービスも提供しています。Apnaklub のベンチマーク企業と比較しても、Apnaklubほど物流コストを低く抑え、利便性の高いサービスを提供している企業はなく、その点で優位性を得ていると言えます。

 

使いやすさへのこだわり

Apnaklubが提供するプラットフォームは、iPhoneやAndroidのモバイルアプリで手軽に利用できます。利用する際は、電話番号やワンタイムパスワードを使ってログインし、PINコードを入力するのみであり、誰もが使用できる非常にシームレスなものになるようこだわっています。言語も3言語に対応しており、幅広い層が利用可能です。ユーザーインターフェースとしては、メインセクションからカテゴリーなどを検索して使えるようになっています。地域ごとに売れている商品や、商品から実際に取れるマージンなどのレコメンデーション、分析機能も付随しています。ユーザーには価格面のメリット、早期配達などのサービスなどが好評であり、アプリのレビューは4.9の高評価となっています。Apnaklubは、さらに高品質なカスタマーサービスを提供できるよう、今後に向け、サービス強化に努めていきます。これまで世界大手のTiger GlobalやSequoia CapitalやBlume Venturesから資金調達をしてきましたが、来期末までには、GMV(流通取引総額)も倍増する想定で進めており、追加の調達も予定しています。

 

<参加者によるフリーディスカッション>

参加者:日本にも同様のサービスを提供する企業があるかと思うのですが、BtoBのマーケットはインドだけではなく、日本や中国等の他国も視野にいれているのでしょうか?

Shruti氏:日本の市場もかなりポテンシャルがあるのではないかと思っています。Apnaklubのビジネスはインドでスタートしたこともあって、サプライチェーンがあまりオーガナイズされていないところにプラットフォームを構築して成功してきました。その強みを生かす意味で、今はインドネシアとフィリピンを視野に入れています。将来的にはラテンアメリカも可能性はあるかと思います。日本のマーケットに関しては、今までコストが高い、情報が少ないなどの理由から身近でなかった地域に、日本のブランドやサプライヤーの商品を持ってくるところで連携したいと考えています。

参加者:日本や諸外国の商品だと高価格なものもあるかと思います。インドの市場に比べて、比較的高価格帯の商品を扱う上での戦略があれば教えていただきたいです。

Shruti氏:まず1つ目として、インドには高付加価値の商品の需要が既にあるので、そういった商品が全く売れないということはありません。インドで製造して何かを変える必要なく、日本の高付加価値のものをインドのマーケットに持っていき、インドの消費者の皆さまに認知していただくことがまず一つです。

2つ目に、マーケットでプロダクトやブランドの認知が進んできたタイミングで、リバースエンジニアリングと呼ばれる、クオリティーがそれなりにいいもので、ただ価格帯としてインドのより大きな消費者層に刺さって売れるようなものを、インドの国内工場で生産して売っていく戦略を立てて成功しています。その2段構えでいくと日本のプロダクトも売れるのではないかと思います。

参加者:お話を聞く上では、現在、BtoBのEコマースを中心に事業を展開されていると理解しています。その先のBtoCの分野にも進出されようとしているのでしょうか?

Shruti氏:BtoCのマーケットは、インド政府の規制が厳しいこともあって、今インドでは業界全体で苦戦しています。BtoBは規制が比較的緩やかなので、今BtoBを伸ばしているところです。そして、インドはシャンプーやスナックなどの日用消費財の95%は小売店で売れています。そこへ皆さんが来て、手に取って買い物されることがほとんどで、メーカーからそうした小売店へ卸をする間に複数の卸業者が入っていたところを、全てApnaklubがBtoBのEコマースとしてプラットフォーム化したところに価値があります。そのため、Apnaklubとしては、そこにフォーカスしています。ただCの情報も取りたいので、BtoBtoCという形で、Bの先のBtoCのスタートアップと協力しデータを吸い上げることは、今後考えるかもしれません。

 


今回は、Apnaklubが提供する、急成長しているApnaklubのビジネスついてお話いただきました。

共創の会ランチセッションおよびFuture Center Tokyo では、今後もゲストをお招きし、参加者の皆様とのセッションを重ねながら、社会課題解決のための共創の場を提供して参ります。


【ICMG Groupについて】
ICMG Groupは、創業20年以上に渡り、東京、シンガポール、バンガロール、サンフランシスコ、上海、ストックホルムをベースに、日本大企業のトップマネジメントへのコンサルティングサービス、ベンチャーキャピタル、CVC、デジタル、プロダクトデザイン、リーダーシッププログラム、再生可能エネルギー、脱炭素事業をグローバルで提供しています。また、東京電力・中部電力と再生可能エネルギーや次世代インフラへの投資を行うジョイントベンチャーをシンガポールに設立しており、国連UNDPとは、SDGsイノベーションに関するパートナーシップを締結しています。ベンチャーキャピタルでは、Sequoia CapitalやGoogle、Tiger Global Management等のグローバルトップVCとシンガポール、インド、東南アジアで共同投資を行っております。また、日本大企業の経営層の持つパーパス、ヴィジョンをデジタルの力に繋げ、社会のイノベーションを加速する株式会社ICMG Digitalを2023年にローンチし、2024年には、元Microsoft米国本社のDirector of Product Design and Research, Frontline Studios GMであったAna Arriola-Kanadaと日本企業のプロダクトデザインを実行するICMG Nextをローンチしています。これらの多様な価値を創出してきたICMG Groupのコアバリューは、常に企業、組織の見えざる価値を可視化し、将来像(パーパス)を描き、その価値創造を実現させてきた知的資本経営(Intellectual Capital Management)にあります。
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