【共創の会ランチセッション】FCA第3期の成果報告:NTTデータ吉村さん

2022.12.15

【共創の会ランチセッション】FCA第3期の成果報告:NTTデータ吉村さん

「共創の会ランチセッション」は、Future Center Tokyoに参画しているトップマネジメントやリーダーの皆さんがランチタイムに集い、各社の取組みや、社会的に関⼼度の⾼いトピックについてプレゼンテーションをいただき、意⾒交換をする機会です。

今回は、「リアルビジネスで成果を出せるリーダー」の輩出を目的とし、実務家による個人コーチングをメインとしたICMGのプログラム Future Center Academy(以下 FCA)に参加し、半年間のプログラムを終了された、FCA第3期生アルムナイの成果報告です。また、セッションの後半では、本セッション参加者とのディスカッションも紹介していきます。

登壇者

株式会社NTTデータ

製造ITイノベーション事業本部 第二製造事業部

KIRINビジネス開発統括部長

吉村学様

テーマ

KIRIN向けの新規ビジネス提案を通じた、NTT Dataの価値創造ストーリー

 

(写真)FCAでの吉村さんの様子


新規ビジネスのテーマ設定

FCAが開始された4月からテーマを考え始めたのですが、NTTデータとして、これからはITだけではなく事業パートナーにならなければいけないということで、たまたま担当していたKIRINという会社の事業成長に向け、KIRINの売上利益の半分程度を占める酒類事業の新規ビジネス提案について考えてみました。ビールの国内市場データを見ると17年連続で縮小しています。しかし海外に目を向けると、日本の40倍にもなる大きな市場があることを知りました。そこで今回、Brewery Platformというプラットフォームを考えました。

 

<KIRINの成長戦略「Brewery Platform」>

今回考えたBrewery Platformは、クラフトビール向けのプラットフォームです。現在クラフトビール事業者は世界中で数万あるとも言われるほどロングテールになっています。

世界中にあるクラフトビールの小さな会社の中で有望な会社を見つけ、そこにKIRINが持つナレッジ、アセットを注入して、一つ一つのブランドを最大化していく。そこで得たアセットやナレッジをKIRINの強みにして、また新たな買収先を見つけるサイクルで事業を拡大することが、このクラフトビール事業のモデルになると考えました。

プラットフォーム構築にあたっては、NTTデータがシステムの構築費用をいただく従来のビジネスモデルではなく、プラットフォームを開発・運用し、利用料をいただくビジネスモデルにしたいと考えています。このビジネスモデルになると、必ずしも我々自身が大きなお金をかけてシステムを作る必要がありません。そのため、世界各国にあるスタートアップをうまく活用をしてこの事業を実現するのも1つの案だと考えています。

さらにビールの製造や物流、マーケティング、トレーサビリティーや調達という点も含めてクラフトビール事業をやっていくのに必要なアプリケーションを揃えていくことで、オールインワンのサービスが可能になり、KIRINグループの新たなクラフトビール戦略の1つになるのではというのが、今回の企画になります。

 

<お客様の事業パートナーになるために>

今回数カ月考えさせていただいた中で、NTTデータが事業パートナーになるために必要なことが、3点ありました。

1点目は「顧客とのリレーション×Agility」です。NTTデータとしてITの部分だけ見過ぎているところがあると感じたので、我々が事業パートナーになるのであれば、お客様が掲げるパーパスや経営課題を題材に、さらに踏み込んだ提案をしていきたいと思っています。また、NTTデータの社風として、企画の提案をしっかりつくり上げないとクライアントに持っていかないという風潮があるので、今後は構想段階でも提案を持っていき、フィードバックをもらって完成度を挙げていくやり方に変えていく必要性を感じました。

2点目は「視野を広げ、事業主体となって考える」ことです。今まではクライアントファーストという意識で、クライアントのみを見ていましたが、事業を考えるとなると、その先の業界や社会といったものを含めて、より視野を広げていく必要があると感じました。

3点目は「組織・会社の枠を超えた連携の実現」です。NTTデータは縦割り組織でして、公共、金融、法人と分かれています。例えば先ほどお話した、オールインワンのサービスを実現しようとすると、社内のフォーメーションを決める際に融通が利かないことがあります。ただ、これから事業パートナーになるということは、クライアントをセグメントで見るというよりは、会社の中の枠組みだけでなく、外との連携も非常に重要になるということで、さまざまなステークホルダーを巻き込むような力の必要性を改めて感じました。

 

<FCAに参加してみて>

今回、6カ月参加してみた感想ですが、今回のようなコーチング研修を受けるのは初めてでした。今までは答えを教えてもらったり、講義で教えてもらったりすることが多かったですが、FCAでは、自分の中の答えを引き出すことの大切さを知ることができました。特に自分との対話の時間を持ち、過去の自分や今後の自分について非常に多く考える良いきっかけになり、非常に貴重な経験でした。私はこの2~3年ほとんどリモート勤務で、毎週、決まったメンバーと同じような話ばかりの会議でした。しかし今回、ICMGメンバーやFCA参加メンバーとお話しできたのが刺激になりました。ここでお会いした機会も今後のビジネスにつながるのではないかと個人的に思っています。

 

(写真)FCAでの吉村さんの様子

<参加者によるフリーディスカッション>

参加者:お話を聞いている中で、やはり先ほどのITの提案から事業の提案にシフトしていくべきだというところは、まさにそうだなと感じました。NTTデータとしてどうあるべき、どういう思いで取り組まれたのかについてお聞きしたいです。

吉村氏:NTTデータは請負会社でして、人から言われたことはできるのですが、提案を苦手としている背景がありました。この業界の中でも、もともと要件が決まっていて、作るべきものが固まっているものには強いですが、新規提案については、競合するコンサルティングファームさんに比べると非常に弱い現状があります。その辺りを改革しなければいけないという思いがありました。そういった面からもクライアントの事業に寄り添い、提案型に変えていくというテーマを今回考えてみました。

提案型にしていく中で、これまでKIRINを製造業の企業という見方をしていましたが、色々な企業から色々なサービスが出てくるので、本当に製造業という切り方が正しいのかということも含めて、マーケットや世の中の変化を見ながら考えていくことのが、非常に重要な考え方の変化だと感じています。

参加者:ありがとうございます。最後に、このFuture Center アカデミーを通じて、リーダーとしての意識や仕事への関わり方、考え方が変わった部分はありますか。

吉村氏:この研修に参加した時、KIRINを担当して1年未満でした。担当が変わったことで、私の中では転職するぐらいの仕事の変わり方でした。全くやったことがなく、自分の中でもなかなか覚悟が決まらず悩んでいる時期に、この研修を受けさせてもらいました。特に自分自身を見つめ直すライフチャートを書くセッションの中では、すごく良い気付きをたくさん頂けたと思っています。新潟の合宿も含めて、非常に自分の中では面白かったというのが感想です。

 


今回は、ICMGが企画・運営するFuture Center Academyに参加された、吉村さんからFCAでの学び、経験をお話いただきました。

共創の会ランチセッションおよびFuture Center Tokyoでは、今後もゲストをお招きし、参加者の皆様とのセッションを重ねながら、社会課題解決のための共創の場を提供して参ります。


株式会社ICMG

ICMGは「世界にとって本質的に意義のあるイノベーションを創り出す」という使命感を持つ、イノベーションコクリエーター。日本、シンガポール、インド、シリコンバレー、スウェーデン等を軸としてグローバルイノベーションエコシステムを形成し、多様なステークホルダー(コーポレート、スタートアップ、アクセラレーター、政府・地方自治体、大学・研究機関、学生・市民等)との共創型イノベーションをリードすることを通じて、地球規模の課題解決、そして、持続可能な未来の創造を目指しています。


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